診療情報
むし歯で悪玉菌が優位になる? 
感染と感染症を一緒にしていませんか?
例えば、ウイルスなどに感染して発症した病気は感染症といえますよね。大体は免疫力で回復します。細菌感染も同じです。感染症とは、口の中の細菌により起こる感染症のことを言います。風邪などと異なり、一時的な感染ではありません。一時的な感染の場合、発症しなければそのまま感染は収まりますが、歯性感染症の場合、そうはなりません。
歯性感染症の原因は、むし歯や歯周病菌です。むし歯や歯槽膿漏の管理をしていないと口腔内環境は悪くなります。通常、口腔内は善玉菌と悪玉菌のバランスが取れており、善玉菌が優位なら、口腔内の細菌バランスが崩れても免疫力で防御してくれます。
このバランスが崩れ、悪玉菌が優位になると、今まで自分を守っていた細菌が、今度は悪さをしてきます。誤嚥性肺炎などはその一例です。さらに問題なのは歯垢です。歯垢は細菌の塊です。毒性の強い細菌も、一つだけでは悪さをしません。塊になると、悪さをするようになります。こならないための予防手段が歯磨きです。むし歯や歯槽膿漏には早期発見・治療が重要です。歯科医院に専門的な口腔ケアを受けるようにしましょう。
引用:福島民友 25.4.7より