診療情報
むし歯予防に必須のミネラルはカルシウム
カルシウムは、体内に最も多く存在するミネラルで、99%は貯蔵され骨や歯の材料となります。そのほか、筋肉の収縮や神経の興奮を抑えたり、骨粗しょう症の予防などさまざまな働きをしています。
カルシウムというと、牛乳など乳製品を思い浮かべる方も多いのですが、高温殺菌の牛乳はタンパク質が消化しにくく、腸の炎症になりやすく、またカルシウムが過剰気味になるので、乳製品以外の食材からのカルシウム補給をおすすめします。たとえば干しエビや煮干し、わかめなどの魚介類や海藻類、小松菜やチンゲン菜、春菊、ブロッコリーなどの野菜類、切干大根や高野豆腐などの乾物類や胡麻などに多く含まれます。カルシウムと一緒にマグネシウムも摂ると、互いに協力し合って利用率が上がります。カルシウムとマグネシウムの比率は2対1がベスト。納豆や海苔、純ココア、あおさ海苔などマグネシウムを含む食材も意識して摂っていきましょう。また、海藻類の中でも、めかぶやもずくは、カルシウム、マグネシウムが2対1に近いバランスで含まれているのでおすすめです。またカルシウムは、酢や梅干しなどのクエン酸と一緒に摂ると吸収を高めてくれます。
むし歯予防には、よく噛んでだ液をしっかり出すことも大事なポイントです。だ液には、抗菌作用や、口の中を洗い流しむし歯の原因となる歯垢をできにくくする自浄作用があります。口呼吸で口の中が渇くとこれらの作用が低下するので要注意。
あわせて噛み応えのある食材で咀嚼力をつけていくことは、だ液の分泌を増やしむし歯予防にも繋がります。
カルシウムとマグネシウムを一緒に摂りましょう!
カルシウム食材
・小松菜
・干しエビ
・わかめ
・煮干し
マグネシウム食材
・納豆
・あおさ海苔
・めかぶ
そもそもカルシウムとマグネシウムが2:1の食材も!
引用:クーヨン 2024.7月号より