診療情報
コロナに負けない!歯医者さん徹底活用
歯医者さんで口腔ケアを受けると、インフルエンザなどの感染予防にも効果があるといわれています。気軽に訪ねてみてはどうでしょう。
インフルエンザ発症率が89.8%減!
時節柄、「歯医者さんは安全なのか?」と思われるかもしれませんが、当たり前のことですが、歯医者さん‐歯科クリニックは安全です。
なぜなら歯科医師や歯科衛生士は、患者さんが仮にどんな感染症に罹患していようと自分たちは感染しないような万全の衛生対策をとっています。しかも歯医者で治療や口腔ケアを受けることによって、感染症リスクは大きく減るのです。たとえば、インフルエンザなどのウイルス性疾患も、丁寧な口腔ケアによって感染リスクを減らせるといわれています。
ほとんどの人の口の中には、歯周病菌が棲みついています。この菌が歯周病の原因となるのはもんちろんですが、それだけではなく、インフルエンザウイルスが粘膜に侵入するのを助ける酵素を出すことが分かっています。つまり口腔内の衛生状態が悪い人は、インフルエンザにかかりやすくなるのです。反対に、歯医者で口腔ケアをきちんと受けて歯周病菌を減らせば、感染リスクを小さくできます。事実、次のような研究があります。
インフルエンザが流行する冬季6カ月間に渡り歯科衛生士による口腔ケアを受けた人と受けなかった人との間で、インフルエンザ発症率が約10倍も違ったというのです。新型コロナウイルスにまで効果が及ぶかはわかりませんが、口腔内を清潔にし細菌数を減らすことが、誤嚥性肺炎やインフルエンザなどのウイルス性疾患の予防につながるのは間違いないといっていいでしょう。
ブラッシング指導を受けよう(保険適用)
歯磨きというのは意外に難しく、自分ではきちんと磨いているつもりでも、必ず磨き残しがあるものです。ブラッシング指導ではまず、いつも使っている歯ブラシで普段通りに磨いてもらいます。その後、「歯垢染色剤」で歯垢が残っている部分、つまり磨き残し部分を染め出して、その人の磨き癖をチェックしながら、磨き方や最適な歯ブラシの選び方などのアドバイスを行います。
歯面清掃でピカピカに(保険適用)
ブラシやポリッシャーとう専門の機械で歯の表面を磨くのですが、汚れや黄ばみが取れてピカピカになります。歯面清掃をして歯がきれいになると、気持ちがいいし見た目もよくなるので、今度はその状態をできるだけ長く保ちたいと思うようになり、ちゃんと歯を磨こう、うがいもしようというように口腔ケアの意識が高まることが、むし歯や感染症の予防に自然とつながっていくのです。
引用:PRESIDENT 2020.5月15日号より