診療情報
“予防できたと考えて”「CO」「GO」と言われたら
歯科の治療は終わっていて、むし歯はないはずと思っていたのに、学校の歯科検診でお子さんが「CO(シーオー)」や「GO(ジーオー)」を指摘されたという方も少なくないのではないでしょうか。
「CO」は初期むし歯の疑いのある永久歯で、欠けたり穴になったりはしていないものの、「要観察」であるという判定です。主に奥歯の溝が茶色くなってきたり、むし歯の一部が白く濁って斑状になったり、粗造になったりしている場合に判定されます。「GO」は歯石の付着はないものの歯垢の付着が原因で軽度の歯肉炎が認められる場合に判定されます。
「CO」はまだ削って詰める必要はない歯ですが、生え始めの永久歯のむし歯は進行が早く油断できません。歯科医院を受診して、きちんと歯垢を除去できる歯磨き法の指導を受けたり、歯質を強化する「フッ素」を塗布してもらったりするなどの処置を受けることをおすすめします。「GO」の場合も歯肉炎がひどくならないうちに、歯石が沈着してしまう前に、歯科医院で歯の清掃をしてもらったり、適切なブラッシングの指導を受けたりすると良いでしょう。
「健診でひっかかった」とマイナスにとらえず、むしろ、「むし歯や歯周炎になる前に予防できて良かった」とプラスに考えて、積極的にお口の健康に取り組みましょう。
引用:福島民報2016年9月19日朝刊12面