診療情報

噛めなくなることが問題に 歯を失ったら入れ歯を使う

認知症は、「歯の健康」とも大きなかかわりがある。「自身の歯を失った後、入れ歯など義歯を使わずそのままにしてる人は、歯が20本以上残っている人に比べ、認知症の発症リスクが1.9倍高かった」という報告が世界に先駆けて出たのだ。

これは、愛知県に住む65歳以上の健康な男女約4千人を4年間追跡し、認知症の発症と、歯の数との関係を調べたもの。千葉大学予防医学センターの近藤克則教授らがAGES(愛知老年学的評価研究)プロジェクトの一環で実施した。

「この研究では、歯が20本以上残っている人は歯がほとんどない人に比べて認知症になりにくく、義歯を使っている人も認知症になりにくいことがわかった。咀嚼(そしゃく・噛むこと)は脳の認知機能を低下させない、重要な要素である可能性が示されました」(分析を担当した神奈川歯科大学・山本龍生准教授)

脳と咀嚼の関係に詳しい日本体育大学保健医療学部(横浜市)の小野塚實教授は言う。

「よく噛むと、脳の血流が増え、脳の動きが活発になるといわれていますが、とくに認知症の症状とかかわりの深い前頭前野という部分が、顕著に活性化します」

小野塚教授は、20~31歳の男女17人に32秒間ガムを噛んでもらい、噛んだときと噛まなかったときの脳の血流を調べた。すると、噛んだときに血流が増え、とくに前頭前野が活発になっていたという。

「前頭前野は、集中力や意欲、共感力、情動のコントロールにかかわる部分です。ここがうまく働かなくなると、それまでできてたことができなくなる、意思決定や判断ができなくなる、意欲がわかなくなる、いきなり暴言を吐く……となります。どれも認知症の症状として表れる特徴です。前頭前野の神経活動を高められるかが、認知症の発症の有無にかかわっている可能性があるのです」(小野塚教授)

噛めるようになったことで認知症の症状が改善されたケースも報告されている。「岩手県の介護施設で暮らす89歳の女性は、息子の名前も思い出せない状態で、徘徊もありました。『食事くらいはきちんと食べさせたい』という家族の思いもあって、入れ歯を使うようになったところ、徘徊もなくなり、認知症の症状が軽くなったそうです」(同)

つながりが深い、歯と認知症。毎日の食事で噛むことを意識し、咀嚼の回数を意識的に増やしたり、歯ごたえのある食材を食べたりするのは、意外といいかもしれない。

引用:週刊朝日 2014.8.22

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