診療情報
健康寿命は口の中で決まる
「歯」を守ることが体や脳の健康につながり、見た目も若々しくいられることをご存じですか。
反対に口腔内が汚れると歯周病やむし歯にかかり、さらに全身にも悪影響が及んでしまうのです。
今ある歯を1本でも多く残せるように、日常生活でできる「良い習慣」をご紹介します。
口腔内が汚れると肺炎を発症しやすくなる
高齢者を対象に、歯科衛生士による口腔ケアを行った群と、本人や介助者による口腔ケアを行った群に分けて半年間の調査を行ったところ、歯科衛生士による口腔ケアを行った群ではインフルエンザの発症率や、口腔の総細菌数などが明らかに低下していました。
口の中をきれいに保っておくことは、インフルエンザだけでなく肺炎も予防します。口腔内にある細菌を含む唾液が気管支に入り込むと、誤嚥性肺炎を引き起こすことがあるのです。自分だけでは磨き残しが出てきますから、6ヵ月に1回はプロフェッショナルケアを受けたほうがいいでしょう。定期的に歯科医や歯科衛生士の手で取り除き、口腔の健康状態をチェックすることが大切です。
現代人より弥生時代の方が噛んでいる
唾液を分泌させるためには何より「食事中に噛む」ことが重要です。一食あたり約3900回噛んでいたといわれる弥生時代と比べて、現代人は平均620回しか噛んでいないというデータも。
食べものは包丁で細かく切るよりも、歯で嚙み切るイメージを持ちましょう。料理をする時、食材を大きめに切ってください。ごぼうなどの根菜類や煎り大豆、りんごなど、意識して硬いものを食べるのもいいでしょう。
両頬が下がる、いわゆる「老け顔」は嚙む力の衰えのサイン。反対に噛むことで表情筋が鍛えられ、シワやたるみの予防にもなるそうです!
引用:私のまいにち’24.1月より