診療情報
歯の減少でうつ傾向になるって本当?
食事や笑顔に影響が…
東北大学の研究チームが、「年をとって歯を失うと、笑う、話すなどの活動をためらうために、抑うつになりやすい傾向がある」ことを突き止めました。
実は、歯を失うと抑うつになりやすいことが既に分かっています。
2010年時点で抑うつではなかった日本の65歳以上の約9000人について、13年までに抑うつになったかを調べたところ、10年時点で歯が20本以上あった人と19本以上だった人に分けて調べると、19本以下では1.3倍ほど抑うつになりやすいという結果がでました。
抑うつになりやすさ
原因を分析してみると、歯が少ないと噛みづらくなるほか、笑うのをためらったり、上手く話せなかったりすることなどが抑うつのリスクを高めると分かりました。歯の痛みや歯周病も発症リスクを高めるとみられます。
東北大学のA教授は、「食事や表情、発音の機能を回復させることも重視して、入れ歯やインプラントを実施することが大事」と話します。歯を失うことを予防し、さらに適切な治療をうけることで、年をとっても若々しい笑顔を保ちましょう。
引用:日本経済新聞 2021年5月3日より