診療情報
歯を失うと顔の形も変化します
昔、顔立ちが整ったお坊さんに言い寄る女性があとを断たず、修行の邪魔になるためお坊さんはあえて歯を抜き、老け顔にして女性を遠ざけたという話があります。
歯は内側から顔の形を支えています。そのため、歯を失い噛み合わせのバランスが崩れてしまうと、咀嚼する機能を失うばかりでなく、顔貌の変化の原因になってしまいます。
歯が全部ある健康な状態
歯が全部揃っていて歯の噛み合わせの良い健康な状態です。表情豊かで顔のバランスが整っています。噛み合わせは、食べ物を咀嚼する、会話をする、飲み込むという動作の他に頭を支え、全身のバランスを整えるという重要な役割があります。
歯を1~2本失った状態
はじめはあまり変化は見られませんが、抜けたままにしておくと、抜けた歯の両隣の歯が傾いてきたり反対側の歯が伸びてくるなど、全体の噛み合わせのバランスが崩れはじめます。それが原因で、肩こりや頭痛などが起こることもあります。
歯を何本も失った状態
噛み合わせのバランスが取れていないため、食事もしづらく、残っている歯もやがて異常が見られるようになります。また、だ液が少なくなったり、頭痛や疲労、食欲不振などの身体の不調が増えてきます。顔にシワが増えるなど見た目も変化します。
すべての歯を失った状態
口元や顔全体の見た目が大きく変化します。
通常の食事ができなくなり、しっかりと話すことも飲み込むことも難しくなります。また、活動意欲が低下し、近年では認知症の進行にも影響があることが分かっています。