診療情報

高齢者に多い「誤嚥性肺炎」 気付かず発症も、歯磨きで予防

日本人の死亡原因の第3位となっている肺炎。死亡者の95%以上が65歳以上の高齢者で、その多くが「誤嚥(ごえん)性肺炎」だ。命を脅かす疾患だけに、予防することが大切だ。(平沢裕子)

口腔内細菌が肺へ

誤嚥性肺炎は、細菌が唾液や食べ物などといっしょに肺に流れ込んで起きる肺炎。「誤嚥」という言葉から、食事中などに食べ物や飲み物を誤って気管にのみ込むことで起こると考えがちだ。しかし、原因はそれだけでなく、実際は睡眠中などに口腔(こうくう)内の細菌が気管から肺へと流れ込んで起こることが多い。

東京都健康長寿医療センター呼吸器内科の山本寛部長は「のみ込む力が弱くなっている高齢者では、気付かないうちに肺炎を発症していることが少なくない。脳梗塞後遺症やパーキンソン病などの神経疾患がある方は特に注意が必要」と指摘する。

高齢者の肺炎は呼吸不全になりやすく、また心不全を伴うこともあり、早めに発見し治療することが大切となる。ただ、誤嚥性肺炎では発熱やせき、呼吸が苦しいなど肺炎特有の症状がないか、あってもごく軽微で見過ごされてしまい、気付いたときにはかなり症状が進んでいることもある。

兆候見逃すな

気を付けたいのは、食欲がない▽ぼーっとしている▽元気がない▽失禁する-などの症状。これらは一見肺炎と関係がないように見えるが、調べると誤嚥性肺炎だったということがよくあるという。高齢者やがんなどで終末期の患者にこうした症状があるときは、家族や介護者は誤嚥性肺炎を疑い、主治医に早めに相談することが勧められる。

予防のために大事なのが「口腔ケア」だ。「口の中に普通にいる菌が誤嚥性肺炎の原因になる」と山本部長。食べかすが口の中に残っていたり、義歯の手入れがきちんとされていなかったりすると、口の中で細菌が増殖、誤嚥で肺炎を起こしやすくなる。国内の高齢者施設の入居者を対象に、口腔ケアの有無と肺炎の発症率を2年間追跡したところ、ケアによって発症率が約半分に減らせたとの報告もある。

歯磨きは、歯だけでなく、頬粘膜や舌、口蓋(こうがい)も合わせてブラッシングする。義歯は毎食後はずして義歯と残存歯を別々に磨き、夜間は義歯洗浄剤につけておく。歯磨きができないときは、食後に水や洗浄液でぶくぶくうがいをするだけでもいい。

ワクチン接種も

要介護認定を受けている場合、在宅での口腔ケアは月に4回まで介護保険が利用できる。口腔内や口周りの清掃などを歯科医師の指示・指導のもとで歯科衛生士が行ってくれる。未利用の人は担当のケアマネジャーに相談してみるとよい。

肺炎球菌ワクチンや冬のインフルエンザワクチンの接種も肺炎を減少させることが分かっており有効だ。のみ込む機能に障害がある人は、嚥下(えんげ)体操をすることで首周辺の筋肉をリラックスさせ、結果として誤嚥の防止につながるという。

高齢者対象に予防講座

高齢者が誤嚥性肺炎となるのを防ぐため、自治体でもさまざまな取り組みが行われている。

千葉県柏市では、介護予防事業として、柏歯科医師会の歯科衛生士が講師になり、高齢者を対象にした「口腔ケア健口講座」を実施。口腔模型パネルで食べ物をのみ込む器官の働きなどを分かりやすく説明しながら、口の中を清潔に保つ方法などを教えている。

また、東京都大田区では、歯科衛生士と健康運動指導士が講師となり、65歳以上を対象に「口から始める健康講座」を開催。正しい口腔ケアを実践して口腔機能を維持するための指導を行っている。

引用:産経新聞2017年7月4日朝刊17面

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