診療情報

舌の磨きすぎは禁物 なでるように優しく

口の中を清潔に保つことが口臭対策の基本だが、間違ったケアを続けると、逆に口臭を悪化させてしまうことがある。

白山市の20代女性は、友人から舌の表面に付いた白いコケのようなものが口臭の原因になると教わった。手鏡で自分の舌を確認すると、全体がうっすらと白くなっている。「くさいって思われていたらどうしよう」。不安に思った女性はその日から舌を磨き始めた。

卵の腐った臭い

「全部とらなきゃ」。女性は舌がヒリヒリしても毎日磨き続けた。ある日、口から卵の腐ったような臭いが出ていることに気付き、驚いた女性は北陸口臭予防医療センターを併設した白根歯科クリニック(金沢市)を受診した。

女性の舌は真っ赤に腫れ、表面にひびが入っていた。検査の結果、炎症した部分から出た硫化水素のガスが口臭の原因だと分かった。白根和明院長は「歯ブラシでゴシゴシと磨くのは、舌を守っている粘膜を自ら剥がすようなものでよくない」と注意を促す。

白根院長によると、白いコケの正体は「舌苔(ぜったい)」と呼ばれる細菌や食べかすの塊だった。舌を磨くことは口臭予防に効果がある一方で、磨きすぎは禁物だ。舌苔を全て取り除く必要はなく、ピンク色の下地に全体がうっすらと白色になっているのが健康な状態である。女性は、本当は健康な状態だったにも関わらず、磨きすぎたことで口臭を発生させてしまっていた。

舌を磨く時は、なでるように優しくこすることが大事になる。奥から手前、内から外にかき出すように歯ブラシを動かす。鏡を見ながら舌を出した時に、目に見える範囲だけ磨けば十分だ。口の奥には「味蕾(みらい)」と呼ばれる食べ物の味を感じる繊細な器官が集中しており、傷つけると味覚がおかしくなるから気を付けたい。歯磨き粉を使うと刺激が強くなりすぎるため、水で磨くことを勧めたい

唾液が粘膜保護

口臭予防には、唾液も大切な役割を果たしている。口内の乾燥を防ぐだけでなく、唾液中の成分「ムチン」は口内の粘膜を保護している。先の女性はこの「ムチン」を歯ブラシでそぎ落としていたため、舌が傷つきやすくなり、口臭の原因となる炎症につながった。

唾液の分泌量を増やすことが大切だ。白根院長は「よくかんで食べ、よく話すことを心掛けてほしい」と話す。あごを動かすことで、口の下や耳の下の唾液腺が刺激され、唾液がたくさん分泌されるからだ。

女性は炎症を抑えるうがい薬の処方と正しい舌の磨き方を実践すると、2週間後に完治した。口臭の悩みから解放された女性は、「マスクを取って人と話せる」と喜んでいたという。白根院長は「口臭のせいで、人と積極的に関われなくなるのはもったいない。正しい知識を身に付けて予防してほしい」と話した。

引用:北國新聞(朝刊)2016年03月20日付

診療科目

「口からはじまる健康づくり」

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